水谷隼選手と卓球の話

たった今終わりましたね、世界選手権男子シングルス準々決勝、水谷隼vs張継科。

隠れ卓球マニアとしては感想を書かずにはいられない!

地区大会予選レベルの私ですが勝手に上から目線でレビューを行います。失礼を承知で。

結果は4:1で張の勝利。やはり強かったですね。

1,2ゲーム目の水谷は固かった。張が攻め込んだというより、水谷”らしくない”ミスが重なりあっさり失う。バックハンドのネットミス、あるいはネットに触れオーバーするパターンが非常に多かったように思います。

水谷としては張が回転量・スピード全開で打ってきたところをカウンターする狙いだったのかなあぁ。そうだと仮定すると、それを読んであえてナックル気味に打っていた張がやはり上手でした。

3ゲーム目は戦略を変えたのがはっきりわかりましたね。レシーブをストップではなく長めに押しこんで、先に攻める方向性に変えてきてた。中盤竸った場面でどうなるかと思ったけど、後半、フォア前へのサービス効いてましたね。張が2本連続でレシーブミスするとは。やはりここぞというときのために隠し持っているのだなぁ。

何より、張が得点するにしても、1、2ゲームのように簡単には取れなくて、長いラリーの末にやっとでロビングを打ちぬくような場面が何度か見られました。

4ゲーム目序盤、3ゲーム目の戦略にもう張は対応済。タイムアウト後に連続失点したのが痛かった。1,2ゲーム目よりは足も動いてきてましたが、結局ここのタイムアウトを活かせなかったことで一気に試合の流れが張に戻ってしまった印象があります。

5ゲーム目はスコアは競りませんでしたが、水谷の守備力はやはりすごかったなぁ。前陣で張の台上ドライブを止めたと思えば、ロビングで粘って2点を獲得。

キモだと思ったのはロビングで粘って1点取った次。同じように下がって点を失い、そこから一転次のレシーブにてフォア前を払おうとしてミス。

張がタイムアウトを取ったのも意外でしたね。自らのミスで点を失ったとはいえ、ゲームは3:1でリードし、スコアも3ポイントリードの場面でした。接戦になるとどうなるかわからない、絶対にこのゲームで決めてしまいたいという意図が見えました。

タイムアウト後、一時良いプレーが見られました。しかし次第にストップしてもフリックしても先手を取られ、3ゲーム目に効いたフォア前のサービスも慣れられ、そのままゲームセット。

水谷は相手の予想を裏切る引き出しを非常に沢山持っている選手だと思いますが、それでも今回の試合では3ゲーム目を取った次の戦略が見いだせなかったような印象を持ちました。総じて水谷が多様な引き出しで予想の裏をつき得点するものの、張が数ラリーの間に対応してしまう、そんなゲームでした。

うーん残念。次に期待!さよなら!